2025-06-21
雲門の餅(うんもんのへい)
いい話と記憶
雲門禅師が、仏も超えたと評判の玄々微妙と言う人に会った来た次の日、小僧さんが話に興味津々に聞きました。「どんなお話でしたか?」すると禅師は「胡餅」のひとこと。「ありがたい話はその時食べた餅と一緒に吞み込んでしまったよ」と言うのです。あら、いじわる、と思いきや、もしかしたら、「そんな話を聞くより、お前には今やるべきことがあるだろう」と言いたかったので煙に巻いたのかも知れません。こうして出来た禅語が「雲門餅」です。
おふくろさんの味噌汁の味は、忘れていた優しい語り口を蘇えらせてくれます。