「諸法・実相」「五如是」
「しょほう・じっそう」「ごにょうぜ」と読みます。
「諸法」とは、すべての現象や事柄の事です。その「実相」(すべて存在するものの本当のすがた)「諸法実相」とは全ての教えの根本です。
釈尊は、「すべてのものごとや現象(諸法)が、どのようにかかわりあって生じ、またどのように存在するか」を十箇の枠組みにまとめて説きます。言い換えれば、仏教思想の因縁の法則、カテゴリーで「十如是」もありますが、「五如是」鳩摩羅什(くまらじゅ)の漢訳による教えで簡単な訳です。
1)自分は、何であるか
2)自分は、どのようなものであるか
3)自分は、何に似ているか
4)自分は、どのような特徴があるか
5)自分は、どのような本質を持つか
となって、自分の内側を凝視する枠が決まります。道元(曹洞宗の開祖、1253年没)の「仏道を習うというのは、自己を習うなり」を助言として、この「五如是」を学習するのも一案でしょう。