仏教の「四苦八苦」の中の八苦の中に「怨憎会苦」(おんぞうえく)という言
葉があります。意味は、怨み憎む者に会う苦しみと言う事です。
自分を憎み、嫌いだという相手への思いは、必ず相手にも反映して、自分
のことを憎み嫌います。
相手がなぜ自分にとって嫌いなことをするのかということを考え、相手の立
場に立って想像力を働かせれば、その人が生まれつき愛されない環境に
育ったとか、あるいは、ずっといじめにあっていたとか、欲求不満の固まり
であるとか、そういう事がわかります。そうすれば、ただ憎むよりも哀れみ
を感じることが出来ます。
憎しみを哀れみに変えることが出来れば自分も救われます。
普段、誰でも心で思われることがあるでしょうが、相手を哀れみの心で接
すれば、いくらか楽になるのではないでしょうか。