「ガン」について。
なぜ「ガン」になってしまったのか、が問題です。
この病気の原因は、お経文の「諸苦の所因は、貪欲これ本なり」という言葉があり
ます。この一節が私たちに教えてくれているのです。この「貪欲」とは、物欲の事
で、しかも身勝手な欲の事です。これが過ぎると、いろいろな苦が生まれてくるの
です。つまりガンになる人は欲の深い人のようです。
「ガン」という字を見て下さい。「癌」という字は「品物を山ほど積む」と書きま
す。品物を山ほど積むのはヤマイダレの中、つまり館の中という意味です。
だから、家の中に自分に不相応な物をたくさん買い込んでため込んでいる人は危険
です。また、自分のやり方に固執してガンコになってしまっている人も要注意で
す。
自分に相応した生き方や欲ならばいいのですが、偏狭な考え方や物に固守したりす
る人が危ないのです。でも人間には誰でも欲はあります。自分の器に合った欲をか
くのは良いのですが、「自分の器」に入りきれないほどの欲をかくと、これは貪欲
になってしまいます。
「自分の器」に溢れるほど、何でもかんでも自分の物にしようと欲かきすぎると駄
目です。