観音経の教え-5

〇煩悩の火を消し愛欲の海を泳ぐ

*七難  火難・水難・羅刹難・刀杖難・鬼難・枷鎖難・怨賊難。の七つです。

このうち火難と水難が出て来ます。火難を除く観音の変化身とされている秋葉三尺

坊は火伏の大御所として有名です。この三尺坊のご利益とはいうのは、人間の煩悩

を消すことにあります。

善行に害毒をうながす三つの煩悩を三毒と言います。

「三毒」とは貧・瞋・痴(とん・じん・ち)がこれにあたります。貧とはむさぼ

り。瞋とは怒り。痴とは知恵の曇り。この三毒の火を消すことが出来れば充実した

毎日が送れるとする教えです。

観音経でいう火難とは、瞋であり心火です。釈尊いわく「瞋恚は功徳の林を焼く」

と言っています。

水難とは愛欲の難、愛欲の大海に溺れるのは人間である限り誰にでもあります。誰

にでもあるからといって溺れてはならないのです。

*七難とその正体の受け止め方

「魔がさした」という言葉があります。心の迷いから生じる悩み苦しみ、食人鬼と

いってもいいような、どうしようもない心の悩みこれが「羅刹鬼」です。

「仮使黒風其の船航を吹いて」とは心の中の暴風のことです。仏性を求めて人生の

大海を泳ぐ我々の前に突然の災害が訪れた時、どうしようもない心の悩みに負けて

しまう。これが羅刹鬼の国に飄堕するということです。

人生で一番難しいのは、自分に勝つことです。人に勝つことなどは簡単なことであ

ります。負けそうになっては這い上がり、また負けそうになっては這い上がる。

我々誰でもがそうして生きているのです。

我々は本当に自由なのでしょうか、何一つ束縛もないだろうか、何一つとらわれも

ないだろうか?

人間の持つ所有欲は自由を束縛する。土地を手に入れれば土地に縛られ、家を買え

ば家に縛られる。地位を手に入れれば地位に縛られ、金を手に入れれば金に縛られ

る。命があれば命に縛られる。二重にも三重にも縛られ、身動きの取れない生活を

送る。これで本当の自由と言えるだろうか。

人間は一切の所有権を捨てることは出来ない。物を捨てることは出来ても心の所有

までも捨てることは出来ない。金がなければないなりの束縛、地位も名誉もなけれ

ば、ないための束縛。

我欲と言ってもいい。我欲の衣を七重八重に着込んだ我々の生は不自由この上な

い。この衣を脱がない限り本当の自分、宇宙の真理真実に出会うことは出来ない。

次回に続く

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あかおぎ ひろし

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