「怒りの心を断つべし」
仁を積むための八則・・鎌田柳泓より
第一に「怒りの心を断つべし」と鎌田柳泓は戒めている。その真意は何
か?
人間だれしも腹が立つときはある。だが、自尊心が傷つけられたからとい
う理由で、発作的に怒ってはいないだろうか?人間が腹を立てるときの大
半は、実はこの自尊心が傷つけられたからというのが深層部分の理由な
のである。
人間は一生の間、絶えずどこかで自尊心を傷つけられながら生きているも
のであろう。その時に自分の自尊心の水位を少し低くして、自らどこが足り
なかったのかと反省するのが望ましい生き方だと思う。
もちろん、抑えるばかりが能ではない。それではストレスが溜まってしまう。
だが、その怒りの情を他人にぶちあけるのではなく、自分でうまく処理する
のが、賢明な生き方の知恵と言えるだろう。
アメリカのジェファーソン大統領は、「腹が立ったら十まで数えよ。うんと腹
が立ったら百まで数えよ」と言っていますが、怒りへの対処の仕方を覚え
たいものである。・・・・・・・・と、書いています。怒りへの対処の仕方が出来
ると、また一回り人間が大きくなれるような気がします。