一切衆生を救う心を起こすべし
みんな仏に守られて生きているのだ。
この章で「法華経」の解説は終了です。長い間有難う御座いました。
真理を悟り、それを日常行じている普賢菩薩が、東方から、多くの菩薩たちと一緒に、娑婆世界にやってくる。一行の通る国々は、喜びにあふれ、蓮華の華を雨のように降らせて、歓迎する。娑婆世界へ着くと、霊鷲山の釈尊の所にやってきて、最高の礼を尽くしてお願いする。釈尊は、はっきりと答える。もしも、善男子・善女人が、四つの事を成就すれば、如来が亡くなった後でも、この「法華経」の真の功徳得ることが出来ます。
第一には、諸仏に護念せられること。
第二には、諸々の読本を植えること。
第三には、正定聚に入ること。
第四には、一切衆生を救う心を起こすこと。
四方を守れば人生は明るい。
第一には、諸々の仏に護念されるようになることです。自分は仏に護られているのだという絶対の信念をもつこと。
第二には、いろいろな徳がありますが、その徳の元を、自分の身に植えることです。悟りを得るための根本となる善を行う心を、植え育てていく事です。
第三には、正しい信仰をもつ人々の仲間に入ることです。
第四には、一切衆生救おうという心を起こすことです。自分だけ救われたらそれでよいのだと思っていては、小乗の段階です。大乗の心のならなくてはなりません。
どんな不幸のどん底にあっても、「自分たちは諸々の仏たちにしっかりと護られているのだ」と信じている人は、必ずはい上がって立派になる。人間は弱いものだ。弱いからこそ、信念をもたなくてはならない。相手を先に仏になれるよう手助けし、自分は後でいいという思想が、大乗仏教の基本あること知らなくてはならない。
以上で「法華経」の解説は終わりです。長いこと愛読を有難う御座いました。私も大変 勉強になりました。(^^)/