自分の中にある存在の源を自覚する。
令和5年2月27日 月曜日 暖かな春日和。
うまれながらに眼は横に、鼻は縦についていると言う事だけではなく、人間を人間たらしめる仏性が生まれながらに具わっている事実を、道元は見やすい例で言っておるのです。
大きな権威や真理を自分の外に置かずに、自分の中に置くので、これを仏教語で「内道」といい、権威や真理を外に求めるのを「外道」と言って区別します。そして自分の内面の権威に気付く事を「自覚」と言います。
人が振り向きもしない、当然・平凡な事実に私たちは深く謙虚に対応していきたい。そこに生き甲斐も感じられてくるのです。雑草が一生懸命に生きている。「ああ、そこに自分の生き方がある」と森羅万象が私たち一人一人に生き方を教えてくれるのです。「覚」とは、この心の奥に深くうなずくものであって、それが人生を豊かなものにしてくれます。ゆえに平凡な事実でも角度を変えて深く見つめることが大事です。