「柳緑花紅」より
何事も無いものの中から真理を汲みとる
禅語と言うものは、言句(文字と言葉)だけではなくして、自然のたたずまいの中から禅の意思を汲み取ると言う事があるのです。これも禅語で「無常説法」と言っています。無常は、情けないと言う字を書きますが、そんな意味ではなく、人間のように感情とか意識を持っていない山水や樹木を言います。その感情を持っていない山や川もみな、それが真理を説いている。そういう受け止め方が禅の世界から出てくるのです。
「柳緑花紅」柳は青々として花は紅くなっていくーーーーそういう何事も不思議のないあたりまえの中から
「真・善・美」と言った真理を汲みとって見ていくことが出来るのです。