苦は楽しみの種・・・・・・・徳川光圀
一、 苦は楽しみの種、楽は苦の種と知るべし。
一、 主人と親とは、無理なるものと思え、下人は足らぬものと知るべし。
無理なるもの=理屈が通らないもの。
一、 子ほど親を思え、子なき者は身にたくらべる、ちかき手本と知るべ
し。 身にたくらべる=自分の身を思う気持ちとくらべてみる。
一、 掟におじ怯じよ、火におじよ、分別なき者におじよ、恩を忘るる事な
かれ。 怯(お)じよ=恐れなさい。
一、 慾と色と酒とをかたきと知るべし。」
一、 朝寝すべからず。話の長座すべからず。
一、 小なる事は分別せよ。大きなる事は驚くべからず。
一、 九分にたらず、十分はこぼるると知るべし。
一、 分別は堪忍にあるべしと知るべし。
光圀は恩を忘れるなという。まさにその通りで、日本人が他人を評価する
ときの最終的な基準は、能力があるかないかではなく、「恩知らず」である
か、それとも「恩に報いる心を持っているか」である。人間の値打ちがこの
二つで最終的に決まる。
いかに有能であっても、「恩知らず」となれば、人が遠のいていく。逆に
少々能力に劣っていても、恩を忘れなければ一目置いてくれる。
自分を生かそうと思えば恩を忘れない。このことは、光圀の言を待つまで
もなく、時代を超えて、日本人社会で生き抜く根本である。 と書かれてい
ます。 ・・・・反省します・・・・