*「故知般若波羅蜜多 是大神呪 是大明呪 是無上呪 是無等等呪」
お経を読むと、「得阿耨多羅三藐三菩提」の次に「故知般若波羅蜜多・・」と続く。
この「得阿耨多羅三藐三菩提」が仏教の目的である以上、多くの経典の中では最後
の部分にこの言葉が出されてきます。
「般若心経」の場合も正にその通りで、そろそろ終わりに近づいたことを意味します。
「呪」という句は、普通一般に用いられている意味での“おまじないや“のろいと
いった意味ではないです。
真理を文字に表わしたもので真言の意味です。が、人間が期待しているものは、お
まじないによる効果と似たようなものである、といった点では類似性を有しています。
大神呪 :偉大なる真言。「すごいんだよ」
大明呪 :悟りのための真言。「全くすごいんだよ」
無上呪 :最高の真言。「最高だよ」
無等等呪 :比類なき真言。「他とは比較にならないくらいすごいんだ」
と訳していますが、要は般若波羅蜜多がいかに優れた真言であるかを、形容したと
言葉として考えてください。