般若心経を読んでの続きです。
*舎利子 是諸法空想 不生不滅 不垢不浄 不増不減
(しゃりし ぜしょほうくうそう ふしょうふめつ ふくふじょう ふぞうふげん)
(舎利子、この諸々の法は空想なり、不生にして不減、不垢にして不浄、不増にして不滅なり)
(現訳)舎利子よ、この世のあらゆる存在や現象には実体がないのだ(空想)。だから、
生じたものでも減ったものでもない、汚れたものでも綺麗なものでもない、増えたものでも減ったものでもないのです。
*是諸法空相(ぜ しょほうくうそう)
姿形ある肉体と、その中の心とが常に変化しているのが、人間をはじめとするすべての存在です。人間は、生まれた瞬間から、体と心を持った一個の存在として現われ、死ぬまで存在し続けるのです。しかも、一瞬一秒でも、前の状態と同じ状態で生き続けることは出来ないのです(無常)。変化しなければ成長も進歩もないし、生まれることも老化も病気もないでしょう。変化することによって生命が誕生し、やがて老と死を迎える。その死を迎えるまでは、変化しながらも身心を保ってゆく、ということになります。
これこそが、この世のあらゆる存在や現象(諸法)には実体がない。という姿(空相)なのです。
何だか難しくなってきてしまいましたが、何となく分かるような気がしませんか? つづく。