禅に学ぶ-6- 事実の奥にある心理を見破る。「百歳の禅語より」
柳は緑花くれない 「柳緑花紅」 蘇東坡の詩。
こちらから学ぼう学ぼう、教えてもらおう教えてもらおうと思って謙虚
に謙虚になると、自然現象がみんな寄ってたかって、私たちに何か
を教えてくれますよ。自然も尊い先生です。
「柳緑花紅」柳は青々として花は紅くなっていくーーそういう何事も
不思議のないあたりまえの中から「真・善・美」といった真理を汲み
とって見ていくことが出来るのです。
「柳緑花紅」(やなぎは・みどり・はなくれない)この言葉は中国の宋
時代の有名な詩人である蘇東坡(そとうば)の詩です。
蘇東坡と言う人は禅もやっているものですから、ただ綺麗清々しい
なというだけではなく、それは「真面目」であると言う。真面目と言う
のは禅語であります。ここでは真面目とは「本旨・本来の趣旨」とい
う意味です。
「柳緑花紅」と見えるのは外形、外から見るだけの事である。その目
に見える現象の奥に、深いものがなければならない、これが禅の見
方になってくるのです。
そして、その現象の奥にある深いものというのが「真面目」なので
す。