「観音」あなたは何のために生き、働いているのか?
松原泰三著の観音経入門を読んでいますと「あなたは何のために生き、働いている
のか?」と言う記載がありました。
あなたは、観音様に、今までに巡り合われたことがありますか?京都の三十三間堂
(蓮華法院)には千一体の観音様が祭られています。その中に必ず、自分の母親に
似た観音様がいらっしゃる、と言われます。皆さんは「修学旅行の時に、走り走り
見たぐらいで、じっくりと観音様の前にたたずんで事なんかないね」これが、多く
の方の声かも知れません。
この情報時代に観音様に関心を呼ぶような情報を得たことがない。だから興味もな
いし無関心だ「昔はともかく、科学の発達した現代では、その必要がない」と言わ
れる方がほとんどではないでしょうか。
しかし、科学に解明できないものは、みな虚妄だという傲慢さこそ、むしろ非科学
的態度ではないでしょうか。
確かに科学文明の低次だったころは、光化学スモックも・PCBも・原爆も・交通事
故もありませんでした。山野は緑に包まれ、川や海の水は清澄でした。それらを奪
われた現代ほど「死」の恐怖を鮮烈に感じさせる時代はなかったでしょう。
忙しすぎて、ヒマがないのも、現代の生活模様です。
心身ともにすり減らして働いたおかげで生活も豊かになり、欲求もある程度叶えら
れました。
しかし、不満は尽きません。ということは、満たされる以上に失った方が多かった
からではないでしょうか。
としたら、あなたは何のために、だれのために生き、働いているのですか? と書
かれていました。