近所の独居老人の来訪。
近所の市営アパートにお住いの70才になるご婦人が突然来訪しました。以前に1回
近所の知り合いの夫人と一緒に来られたことがありました。家内が公園を散歩中に
知り合いになったそうです。お話を聞くと、1月に主人を亡くしその後歩行中に足
を骨折し、やっと歩けるようになったとの事でした。自宅療養中にアパートの部屋
から公園を眺めていたそうです。一人で毎日家の中でテレビを見ながら過ごしてい
たそうですが、話し相手もなく、いろいろ考えてしまって鬱病になりそうで誰かと
話がしたいと急に家内の事を思い出して来られたそうです。
そんな寂しい時は遠慮せずに何時でもお出でくださいと言ってあげると、突然テー
ブルにうつ伏し号泣してしまいました。優しい言葉を他人が掛けてくれたことに突
然込みあげてきたそうです。落ち着いてからいろいろお話を聞かせて頂きました。
栃木県出身で近くに誰も知り合いは居ないし、主人に亡くなられて、急に一人に
なってしまった寂しさに耐えられなくなってしまったそうです。
今、世の中が抱えている独居老人問題です。良くマスコミで報道されています独居
老人の忘れられた「死」です。この問題を地で行くような例です。
その後、私の菜園に案内しキャベツや三つ葉、キヌサヤなどを収穫し持たせてあげ
ました。菜園に着くと「空気が美味しく気分が晴れる」と言って元気を取り戻した
ような感じです。帰りに「また来てもいいですか?」と言ったので、何時でも寂し
くなったらおいでなさい。と言ってあげました。嬉しそうに野菜を持ってお帰りに
なりました。
これでまた、一人救うことができたような気持ちになりました。この老人問題は周
辺の人皆で考えなくてはならない問題です。